校長室より

心温まるエピソード

4月17日(水)放課後、校長室から下校していく生徒さんを見ていると、一人の女子生徒が自転車の側で座り込んでいました。

面談に来られた保護者の方でしょうか、その生徒さんの側に行って心配そうに話しかけておられました。

そうこうするうちに、下校途中の生徒さんが次から次へと近寄っていき何か手伝っている様子です。

座り込んでいる女子生徒が立ち上がる様子もないので、何か大きなけがでもしたのかと心配になり、私も校長室から出て、様子を見に行きました。

すると、細いワイヤ式の鍵のワイヤ部分が自転車のギアに絡まってしまっています。

女子生徒の手は黒く汚れていましたので、何とか外そうとしばらく頑張ったようです。

私が見に行った時には、通りすがりの男子生徒が手を真っ黒にしながら、ワイヤを外そうと試行錯誤していました。

私は、女子生徒のケガを心配しましたが、元気な様子です。ただ、手がひどく汚れていました。

すると、先輩の女子生徒がその生徒に声をかけ、洗面所まで手を洗いにつれていってくれました。

男子生徒はひどく苦労していましたので、私は教員に手伝ってもらった方が良いと考え、先生に来ていただきましたが、私が呼びに行っている間に、ワイヤもほぼ外れるところまでできていました。

結局、私も、私がお願いした先生も見守るだけで、最後までその男子生徒が試行錯誤して、チェーンを外しました。

手は真っ黒になっています。

私は、制服が汚れなかったかな?とそんな心配をしていましたが、男子生徒はそんなことは気にならない様子でした。

それどころか、自転車の白いフレームについたオイルの汚れをハンカチで拭いています。

手を洗いに行っていた女子生徒が戻ってきて、そこに集まっていた生徒たち、それから、保護者の方、先生にお礼を言い、一件落着となりました。

誰かが困っているのを見たとき、それを通り過ぎてしまうのではなく、ちょっと声をかける。

そういった、優しさをこの生徒さんたちから感じました。

多くの生徒さんが、思いやりの心を持っていることが分かる、私にとって、本当に心温まるエピソードでした。

ピンクのハナミズキ

4月16日(火)ハナミズキの花が咲き始めてしばらく経ちました。

改めて見てみると、白の花だけでなく、ピンクの花もありました。

 

 

ちなみに、ハナミズキの花言葉は白が「返礼」、「永続性」。ピンクが「永続性」、「逆境に耐える愛」だそうです。

みなと高等学園の校章はハナミズキと港がモチーフになっていますが、花言葉との関連は特に無いようです。

ピンクのハナミズキで非常に可愛らしい校章になっています。

そして、マスコットキャラクター「みなっち」もピンクのハナミズキがモチーフになっています。

商業みなっち

                        商業みなっち

                           情報みなっち

 

生産みなっち

                        生産みなっち

流通みなっち

                        流通みなっち

 

それぞれ、各学科の特徴を表した可愛らしいキャラクターになっています。

春らしく、天気はめまぐるしく変わり、気温の変化も大きくなっています。

体調を崩しやすくなる時期ではありますが、生徒の皆さんが元気に登校して、楽しく学校生活を送ってくれることを願います。

ハナミズキが咲き始めました

 

 

4月12日(木)ハナミズキの花が咲き始めていました。

朝日に照らされてやや黄色く見えますが、白い花がほころび始めています。

朝夕はまだまだ寒い日が続きますが、晴れた日の日中はかなり温かくなってきました。

草花はもちろん虫やその他の生物もどんどん活動していく季節ですね。

学校も今日から本格的に授業が始まっていきます。

生徒の皆さんの絆が授業を通して深まることを期待しています。

入学式

             【新入生誓いの詞】

4月9日(火)に入学式を執り行いました。

真新しい制服に身を包み、少し緊張した新入生を温かく迎えることができました。

式辞では「思いやりの心を持って人と接するようにしてください」といった内容でお話ししました。

来賓の方々からも心温まる祝辞をいただきました。

外はあいにくの空模様でしたが、式場には2年生、3年生が育てた花が並べられ、華やかな雰囲気に包まれていました。

新入生にとってはここからが、みなと高等学園での学校生活のスタートです。

充実した学校生活が遅れることを心から願っています。 

 

着任式・始業式

4月8日(月)着任式と始業式を行いました。

着任式では新しくみなと高等学園に赴任した先生方を代表して、「みなと高等学園で生徒の皆さんに会えることを楽しみにしていたこと」「ホームページや新聞で生徒の皆さんの活動を見て、生き生きと学校生活を送っていると感じたこと」を話しました。

生徒の皆さんが、興味を持ってしっかり聞いてくれているのがわかりました。

続いて、行われた始業式の挨拶では、これから学校生活を送るうえで心がけて欲しいこととして「みんな仲良くしましょう」という話をしました。

その方法として「ありがとう」という言葉を大切にし、普段の生活の中で何度も使って欲しいということを話しました。

友達からプリントを受け取ったら「ありがとう」

先生から何か教えていただいたら「ありがとうございます」

就業体験で指導していただいたら「ありがとうございます」

トイレでスリッパが揃っているのを見たら、揃えてくれた誰かに「ありがとう」

すると、不思議なことに「みんな仲良く」なれます、という話です。

これから、学校生活を送る中でいっぱい楽しいことがあることを願います。

 

ここから先は長くなるので始業式では言いませんでしたが、続きを書きますと・・・。

学校生活を送る上で、嫌なこと、困ったこと、厳しいことはもちろんありますが、そんな時は、先生方に相談しましょう。

きっと、生徒の皆さんと一緒に悩んだり、困ったりしながら、よりよい方法を考えてくれるはずです。

そんな困難を経験するたびに、少しずつ成長していくのだと思っています。

 

私自身は、温かい雰囲気の中で学校生活のスタートがきれたことにほっとしています。

そして、これからのみなと高等学園での学校生活を楽しみにしています。

 

赴任の挨拶

令和6年度から校長として赴任してまいりました、助道和雄です。

よろしくお願いいたします。

まず最初に、みなと高等学園に赴任しての感想です。

沢山驚いたことがありました。

1つめに、沢山のプランターに植えられた花の美しさ。

2つめに、掃除のいきとどいた校舎の美しさ。

3つめに、和気あいあいと、前向きに仕事に取り組む先生方。

4つめに、元気に挨拶ができる生徒のみなさん。

などなどです。

この学校で仕事ができることを幸せに思いつつここまでの数日を過ごしました。

みなと高等学園は「社会的・職業的に自立した心豊かな人間を育成するとともに、県内の高等学校に在籍する発達障がい等の生徒に対する支援を行うことを目的」として、平成24年に創立された全国的にも特色のある学校です。

また、先生方は学校運営の基本方針にあるとおり、「高等学校段階の発達障がいのある生徒に対する『新たな教育を構築する』という『強い使命感』をすべての教職員が共有し、『継続的な研修による高い専門性』に裏付けられた教育を『常に検証』しながら」教育実践に取り組んでいます。

4月1日に赴任してから今日までの約1週間の間に、職員会議や各課会議、学年会、ケース会議、各課による研修会に参加し、先生方がみなと高等学園で勤務することに『強い使命感』を持っていることを感じました。

私自身はまだまだこれからですが、先生方、生徒のみなさんと一緒に学んでいきたいという気持ちを新たにした次第です。

これから、よろしくお願いいたします。

創立10周年記念式典において

 令和4年10月12日,みなと高等学園創立10周年記念式典を挙行しました。式典には飯泉知事をはじめ,多数の来賓の方々に出席をいただきました。厳粛かつ思い出に残る記念式典を実施することができました。 
  

    

 

 本校は,平成24年4月に創立以来,発達障がいのある生徒に対する「新たな教育を構築する」という,強い使命感を全ての教職員が共有し,継続的な研修による高い専門性に裏付けられた教育を求め,常に検証と改善を重ね実践して参りました。その結果,卒業生は234名を数え,そのほとんどが就労し,現在も生き生きとした生活を送っております。

 生徒の皆さんは,先輩たちが築き上げてきた10年間の歴史を受け止め,みなと高等学園の生徒としての自信と誇りを持ってください。そして,創立10周年という記念すべき瞬間に立ち会う幸せと責任を自覚するとともに,校歌にも謳われていますように「若人われら 未来の道を 拓きゆく」の精神を発揮し,新たな時代に向けて確かな一歩を踏み出してください。

 創立当初から本校には「チームみなと」という言葉があります。この「チーム」とは,教職員のみを指すのではなく,生徒や保護者,そして,みなと高等学園に関係する全ての方々との輪と絆を指しています。多様性を認め合う「ダイバーシティとくしま」の実現が求められる今,センター的機能として本校が果たすべき役割はますます大きくなっていくと考えられます。これからも「チームみなと」の理念を継承し,県内の支援を必要とする子どもたちのために何ができるのかを考え取り組んで参ります。全国で初めて設立された「発達障がいのある生徒のための学校」として歩んだこの10年間の実践の成果を誇りに,ここからまた,みなと高等学園の新たな歴史を作り上げて行くことを誓いします。

 創立以来10年間にわたりまして,本校教育に携わってこられました歴代校長をはじめ旧職員の全ての方々のたゆみないご努力,親身になってご支援・ご協力いただきましたPTAや地域関係者の皆さま方の温かいご理解に厚く感謝を申し上げます。また,ご臨席いただきました皆様方や関係各位には,これまでと変わらぬご指導とご支援をお願い申し上げます。 

後期始業式において -「 朝光」あさかげ -

10月11日(火)
 創立10周年記念式典を翌日に控え,令和4年度の後期始業式において,本校の創立に関係する話をしました。
その概要を記載します。

  

 
 本校の校舎本館の階段踊り場の壁に,「朝光(あさかげ)」という絵画が飾られています。絵画には,朝靄の中の樹齢数百年ほどの大きな木の根に,日が`差し始めた情景が描かれています。

  絵画の作者である関政明(1948-2018)さんは,重度の障害と闘いながら一生涯,芸術活動を続け,感性豊かな優れた絵画や短歌を多く遺しました。

  みなと高等学園創立の平成24年4月に,ひのみね総合療育センターで療養中であった関さんから,学校創立を記念して絵画を寄贈していただきました。

  絵画「朝光」の,大きな木の根に向こうの方から差し込む,おだやかな朝日の光には,癒やしと明日への希望が感じられます。誰のところにも必ず朝日は差します。だから,希望を持って前向きに進んで欲しい。そして,未来が明るいものであって欲しい。そんな関さんの思いが込められていると感じます。

  生徒の皆さんも私たち大人も,毎日が喜びと充実に満ちているのではありません。時には,友人関係などでイライラすることもあるし,将来への不安で悩むこともありあます。「朝光」に描かれている,夜の闇や雨や風に耐えながら,大地へと伸びる大きな木の根は,それぞれの課題や悩みを克服して成長するために,一生懸命に生きている,私たち自身と重ねることができると思います。そして,遠くから差す朝日の光は,私たちに癒やしと明日への生きる希望を与えてくれます。

  関さんの絵画「朝光」は,みなと高等学園が開校してからの10年間,そしてこれからもずっと,皆さんや後輩たちに希望の光をとどけてくれます。みなと高等学園の皆さんの未来が明るいものであって欲しいという,関さんの願いに応えられるように,明日の自分を信じて,希望を持って,充実した学校生活を送って欲しいと思います。

 

 

  本校を訪問された際には,よろしければ階段踊り場の絵画「朝光」をご鑑賞ください。

入学式にあたり

4月11日(月)

 令和4年度の入学式を行い、新しく25名の生徒が本校に入学しました。
入学おめでとうございますの言葉に添えて、新入生に心掛けてほしいことをふたつ話しました。

①自分の良いところや可能性を発見して伸ばしてください。「やればできる」の精神で、自分の可能性を信じて、それぞれの能力を本校で発揮してください。
②自分を大切にするのと同じように、周りの人を大切にしてください。お互いの良さを認め合い、信頼できる仲間を増やしてください。

 みなと高等学園は今年で11年目を迎えます、本校の新たな歴史を築き上げていくのは自分たちなのだという気持ちを持って、自らの可能性に挑戦してください。

卒業おめでとうございます

3月2日(水)

第8回卒業証書授与式を行いました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 本年度は28名の卒業生に卒業証書を授与しました。
卒業生の皆さん,卒業おめでとうございます。

式辞のなかで,これからも心にとめて欲しいこととして
  ① これからも学び続けること
  ② 自分一人で悩まないこと
  ③ チャレンジを続けること
以上の,3つのことについて話をしました。
 
 これからも,自分を信じて努力することの大切さと,周りで支えてくれる人への感謝の心を忘れず,本校の卒業生であることに誇りをもって,社会的・職業的に自立した心豊かな人になってください。