2024年7月の記事一覧

PTA事業所見学(すろーわーく)

7月26日(金)、徳島市蔵本町にある「福祉型カレッジ すろーわーく」さんを訪れました。

この施設は、いわゆる就労移行支援事業所です。

特別支援学校を卒業した生徒さんが、すぐに就職するのではなく、自立するための生活スキルを身に着けたり、資格を取得してもっと豊かな生活を送ることを目指して通うところです。

4年制のカリキュラムが組まれており、最初の2年間はソーシャルスキルトレーニングとともに障害者年金の申請などもサポートしてくれます。次の2年間は「障害年金+工賃収入」という将来設計をプランニングしていきます。職場実習やハローワークでの活動も計画しているそうです。

また、4年間通わなくても、途中で就職が決まれば卒業して就職(就労・福祉的就労)することもできるとのことでした。

この施設は設立して2年目ということで、1年生と2年生の皆さんが授業を受けていました。内容はソーシャルスキルトレーニングの一つだと思いますが、人間関係の様々な場面で自分ならどう考え、どう行動するかについて、ディスカッションをしていました。

授業は午前10時に始まり、午前2時間、午後2時間の計4時間の授業で午後3時頃には終了します。

普段の授業に加えて、アナウンサーによる話し方講座や立ち方等の姿勢に関する講座など多彩な特別講座も組まれていました。

一度、就職したけれども対人関係などでうまくいかず、再就職を考えている人も対象になるとのことでした。

体験入学もできるとのことでしたので、将来困ったときの方策として知っておくと良いと思います。

管理者の方も、授業を担当されている方も障がい福祉サービスに真摯に取り組まれていることが伝わってくる、心温まる施設でした。

訪問を受け入れていただき、ありがとうございました。

PTA事業所見学(株式会社大塚製薬工場)

7月25日(木)PTA事業所見学で保護者8名、教員5名が株式会社大塚製薬工場を訪問させていただきました。

到着後、本日案内や説明をしていただく人事部の方と挨拶を交わした後すぐに食堂の方に移動し、会議室のような部屋で説明をしていただきました。

最初は、あらかじめ提出していた質問に丁寧に回答していただきました。

障がい者雇用については、現在、社員食堂の業務として雇用していること。将来的には、清掃業務や緑地管理の業務に広げる可能性はあること。しばらくは期限付きの雇用であるが、何年か務めた後に無期限の雇用にもできること。通勤は各自が自分に合った方法で来ており、通勤手当は支給されることなどお話しいただきました。

また、社員食堂の責任者の方や、本校の卒業生も同席してくださり、食堂業務の具体的な内容を知ることができました。

印象的であったのは、責任者の方が従業員のみなさんの話をこまめに聞き取り、その人にあった業務を考えてくださっているということでした。例えば、どうしてもコミュニケーションをとることが苦手であれば、できるだけ、一人で黙々と取り組める業務を任せることもできるということでした。

卒業生の方からは、最初はできないことや分からないことが多く、失敗も繰り返したが、我慢して、周りの方に教えていただきながら乗り越えたこと。就職して2年の実務経験を終えた時に、調理師免許を取得するために頑張って勉強したこと。調理師免許を取得したことで、仕事の内容も広がり、やりがいを持って仕事に取り組めていること等を話してくれました。

次に遠くからですが、食堂の業務を実際に見ながら説明を聞きました。

ここの食堂は外部の業者に委託しているのではなく、大塚製薬工場が運営している社員食堂とのことでした。会社自体が運営している食堂は全国的にも非常に珍しいとのことでした。

社員が1000人強働いている工場で、約600人が社員食堂を利用しているとのことでした。ピーク時は忙しいとのことでしたが、業務を効率化することでスムーズに仕事ができているとのことでした。また、残業することもほとんどないとのことでした。

続いて、我々も昼食をいただきながら、卒業生から現在の様子等を聞くことができました。

最後に、大塚製薬工場として今後も障がい者雇用を継続していくといった話を伺うことができました。

大塚製薬工場人事部の方々、食堂関係の方々には懇切丁寧に御対応いただきありがとうございました。感謝申し上げます。

私自身、企業としての考え方や、姿勢を伺うことができ、本当に勉強になりました。

また、大塚製薬工場直営の社員食堂として、社員の健康を保持増進していくという使命感とプライドを持って業務に取り組まれている姿に大変感銘を受けました。

ありがとうございました。

PTA事業所見学(就労継続支援A型事業所Ponte)

7月24日(水)、保護者と教員あわせて10名程度が就労継続支援A型事業所Ponteさんで事業所見学をさせていただきました。

最初に、株式会社日産サティオ徳島(徳島支店)の敷地内で「オート部門」の作業を見学しました。一番最初のミーティングでは元気な挨拶があり,その日の作業分担の説明がありました。この日は午前中から気温が上昇し、日差しも強い中でしたが、利用者のみなさんは、集中して洗車作業にとりくまれていました。案内してくださった管理者の尾形様を中心に、保護者の方々からの質問にも丁寧に答えていただき、助かりました

その後、室内に場所を移し、代表取締役社長藤村様から株式会社Ponteを設立するまでのいきさつや、「全ての個性が輝く社会を実現する」といった経営理念について、説明をいただきました。また、管理者の尾形様、サービス管理責任者の中久様からPonteの詳しい事業内容を伺いました。Ponteでは「オート部門」以外にも「アグリ部門」「ハウス部門」があり、利用者さんの希望や特性に応じて,就労先を変更することもあるとのことでした。その場合は、利用者さんとよく相談をするということでした。

特に印象に残ったのは、利用者さんに求めることについて、話されていた内容で、

①できるだけ休まないこと。休む場合は事前に連絡をすること。

②挨拶をすること。

③分からないことがあったり、困ったときには相談すること。

といったことでした。

休まずに勤務してくれたら、技術的なことは後からいくらでも身につけることができる。とにかく、できるだけ休まずに通って欲しいとのことでした。もちろん、用事があるときや、体調が悪いときは連絡をして休んでもらってかまいませんとのことでした。この、①~③の内容については、みなと高等学園でも日ごろから生徒の皆さんに伝えていることであるので、学校の教育活動が正しいということを再認識することができました。

 

その後、Ponte lume(障がい者グループホーム)を見学させていただきました。このグループホームは新築の建物で現在入居者を募集しているとのことでした。1階が男性、2階が女性と別れていて、居住スペースはもちろん入り口もそれぞれ別になっていました。朝と夕の食事は作ってくれるということで、私たちも軽食としていただきました。具沢山の味噌汁、御飯、野菜、焼き魚、スパゲティ、ミートコロッケ、デザート(水羊羹)という、栄養バランスに配慮された内容で、大変おいしくいただきました。保護者の方からもこのようなグループホームであれば安心して預けることができるという声がありました。

 

社長の藤村様をはじめ、Ponteの職員の方々には事前準備から、本日の訪問にいたるまで、本当に丁寧に対応していただきました。感謝申し上げます。

本日参加してくださった保護者の方々もありがとうございました。

私はとても勉強になり、楽しい時間を過ごすことができました。今後も、このような学校の取り組みに御協力くださいますよう、お願いいたします。

夏休み前 生徒集会

7月19日(金)夏休み前の生徒集会を体育館で実施しました。

梅雨明け間近特有のうだるような暑さの中、扇風機から送られてくる風が「温風」状態になっているにもかかわらず、生徒の皆さんは汗を拭きつつ一所懸命に聞いてくれていました。

 

私がお話しした内容を簡単に示させていただきます。

 

① 4月に生徒の皆さんにお話ししたことは、「みんなと仲良くしてください」ということでした。「みんなと仲良くする」ために大切なことは、「相手の立場に立って考える」ということ「思いやりの心をもって接する」ということです。

② 夏休みに入るにあたって皆さんにお願いしたいことがあります。それは「誰かの役に立つことをしましょう」ということです。みなさんは、これまで、校内実習や現場実習をしてきましたが、仕事をするということは、そのこと自体が人の役にたっています。たとえば、マグネットなどの製品を作ったら、その製品を使う人の役に立っています。廊下やトイレの掃除をしたらそれらを利用する人達の役にたっています。

③「誰かの役に立つこと」の一つとして、夏休み中にそれぞれの家で「お手伝いをしましょう」。例えば、風呂の掃除、例えば食器洗い。自分ができることを探して是非、取り組んでください。

④人は「誰かの役に立った時」に喜びを感じます。是非、そんな体験をたくさんしてください。

⑤例えば、今、生活をする中で何か嫌なことがある人。人間関係で悩んでいる人。毎日、充実していないなぁと感じている人がいましたら、「お手伝い」をしてみてください。そうすると、きっと世界が変わります。世界が良い方向に動いていくはずです。

⑥充実した夏休みを過ごしてくれることを期待しています。

 

以上です。

夏休みは、生徒の皆さんにとって主体性を発揮して一回り成長する絶好の機会だと思っています。夏休み明けに、成長した活気あふれる生徒の皆さんに会えることを今から期待しています。

 

相互授業参観 3年生 情報

7月18日(木)3年生流通システム科の情報の授業を参観しました。少し遅れて教室(商業実習室)に入ると生徒の皆さんがパソコンを立ち上げているところでした。

まずは、タイピングの練習です。私も昔、タイピング練習をゲーム感覚で楽しみながら身につけたことを思い出しました。

 

それぞれ、自分のペースで練習できていましたし、しっかり集中してできていました。

繰り返すことによってスピードも正確さも向上しているようでした。

 

次に表計算ソフトを用いて「合計」「平均」「コピー」「ペースト」等の練習をしました。

最初に先生が生徒の皆さんのパソコンの画面上に表計算の枠を表示して捜査の方法を分かりやすく説明していました。生徒の皆さんはやり方を学んだ後で、実際にパソコンを操作して、どんどん課題をこなしていきました。

 

先生は生徒の皆さんが困っていないか、こまめに声をかけてサポートしていました。教室の雰囲気も明るく、生徒の皆さんも積極的に先生に質問し、分からないところをどんどん解消していきました。

 

 

短いスパンで課題を提示して取り組んでいたので、生徒の皆さんの集中力も維持できていたと思いました。

また、課題は生徒の皆さんの習熟度に合わせて先生がつくられたものでした。

何より、先生と生徒の皆さんの関係性が良く、明るく、前向きな雰囲気で授業が進められていたことが印象的でした。

相互授業参観 1年生 科学と人間生活

7月12日(金)4限目、1年生の理科の科目である「科学と人間生活」の授業を参観しました。

最初に本日の内容を黒板に示して授業がスタートしました。

 

生徒の皆さんは、授業の要点をまとめたプリントに取り組むことで授業の内容を主体的に学んでいました。

プリントは教科書を調べながら取組むようになっているので、自然と教科書の内容が分かるようにできています。

 

 

プラスチックに関する内容では「どうして日本ではプラスチックの再利用が重要なんでしょう」という問いかけに対して、生徒の皆さんが積極的に発言していました。

先生がその発言一つ一つに丁寧にコメントを返していましたので、自然と授業も盛り上がっていました。

後半は微生物をテーマに授業を進行していました。

テーマを変えることで、生徒も集中力を持続させやすかったと思います。

微生物の内容では、「ダニは微生物なのか?」「目で見えるとはどういうことか」「㎛はどんな単位か」など、生徒の質問に具体的な例を挙げながら丁寧に答えていました。

生徒の皆さんが積極的に手を挙げて発言していたこともあって、時間があっというまに過ぎてしまった感じでした。

対話的な授業をすることの大切さを改めて実感した次第です。

相互授業参観 2年生 現代の国語

7月9日(火)3限目、2年生商業ビジネス科の授業「現代の国語」を参観しました。

最初に本授業で取り組むことを黒板に書き、見通しを示していましたので、生徒もすんなりと授業に入ることができていました。

 

 

 

最初に先生が作成したオリジナルプリントを用いて、漢字と語句の問題に取り組みました。

漢字の読み、カタカナ語の意味、ことわざ、同義語といった内容が一枚のプリントにおさめられていて、生徒は短時間で問題が切り替わるので集中力を維持しながら取り組むことができていました。

 

後半の内容は、先生が話している内容をメモを取りながら聞き取るという内容でした。

話した内容を生徒のタブレットに配信しつつ、大型モニタにも表示して答え合わせを行いました。

答え合わせは、生徒一人一人を指名して、その発言を引き出しながら行われました。

答え合わせで発表することが分かっているので、生徒は聞き取り中、集中してメモを取っていました。

また、、答え合わせでは、先生からメモを取るときの注意点を聞いていました。

これらの、教材は先生が生徒の実態に応じて作成しているもので、様々なところに工夫が見られました。

また、授業全体をとおして、生徒との対話を中心に展開されており、楽しく、分かりやすい授業であったと思います。

勉強になりました。

認知と行動について

7月8日(月)、特別支援学校コンサルテーションが、畿央大学教育学部教授大久保賢一先生を講師としてお迎えし、本校でありました。

※コンサルテーション;専門家に対して相談することや助言を求めること。

大久保先生には終日、授業参観、研究協議、全体研修をしていただき、貴重な助言指導をいただきました。

 

その中で、「我々は、受け取る情報を変えることはできないが、『認知と行動』を変えることはできる。」という話をいただきました。

 

ここからは、私の理解と表現ですが、

例えば、家でゴロゴロ寝ている子供を見たとき(情報)

「手伝いも宿題もせず、また、さぼってるわ」と見るか(認知1)

「どこか調子悪いんやろか、風邪ひいたかな」と見るか(認知2)

といった、別々の認知の仕方があるということかなと理解しました。

このケースではほかにも認知3、4といろいろな捉え方ができるかも知れません。

そして、認知の仕方によって、その結果としての行動が違ってきます。

認知1の場合だと「何ゴロゴロしとんや、ちょっとは家の用事手伝ったらどうや」(行動1)となりそうですが、

認知2の場合だと「風邪ひいたんとちゃうか、ちょっと熱あるか測ってみ」(行動2)となりそうです。

我々は、どのように認知するかによって、行動が変わってくるということを改めて考えさせられました。

 

我々は、それぞれの人生の中で、どうしても認識や考え方にバイアス(先入観あるいは偏見)がかかってしまいます。誤った先入観で物事を認知すると、行動を誤るというとこを改めて考えさせられました。

誤った認知をしないためには、経験すること、学ぶことが必要だと思います。

 

我々は教員として、自分の「認知と行動」を振り返ること、生徒の「認知と行動」が幸せの方向に行くように生徒に伴走することが必要だと思った次第です。

相互授業参観 1年生 美術Ⅰ

7月5日(金)2限目に1年生の美術の授業を参観しました。

 

この日は職場見学で校外に出ていたクラスがあったので、その分人数が少なくなり、生徒数2名での授業でした。

課題は「人権ポスター」の製作でした。各自が思い思いの方法で集中して取り組んでいました。


 

先生と生徒の距離も近く、生徒の皆さんは適切なアドバイスを受けながら授業に取り組むことができていました。

個性的な作品が出来上がることを期待しています。

また、授業や部活動等で製作した美術作品を廊下等に掲示してくれているので、学校に来られた際には是非御覧ください。

七夕飾り

7月7日(日)は七夕です。天気はまずまず良さそうなので、天の川も見えるかもしれません。

みなと高等学園の玄関先にも七夕飾りの笹が置かれています。

 

生徒の皆さんもいろいろな願い事を書いてくれていました。

 

私が小学生の頃は、家でも短冊に願い事を墨で書いて笹に吊るしていました。

そういった習慣は今ではあまりしなくなったのではないでしょうか。

我が家では当時、祖母が鯵の寿司を握ってくれたり、御萩を作ってお供えしたりしていたことを思い出しました。

夜には、天の川を見ようと空を見上げ、織姫星、彦星ってどれだろう探してみたり。

懐かしい思い出です。

先日、東京に出張していましたが、新宿や渋谷に居たら夜に空を見上げても星は見えないですね。

そういった意味では、田舎に住んで、星が見える生活をすることは、贅沢なことかもしれません。

相互授業参観 3年生商業ビジネス科「ソフト活用」

7月1日(月)から3週間の間は「相互授業参観」の期間となっています。この期間に少なくとも1回は他の先生の授業を参観し、お互いの授業力を高めるという取り組みです。私も時間の許す限り先生方の授業を参観させていただきます。

本日は、3年生商業ビジネス科の「ソフト活用」の授業を参観しました。

この授業は、生徒4名に教員が2名で展開されてました。

表計算ソフトの活用を目的として、検定に関する問題演習をしていました。

生徒の皆さんは各自の課題に集中して取り組むことができていたし、分からないところでは積極的に質問することができていました。

先生方は、生徒の皆さんの進み具合を確認しながら、ポイント、ポイントで適切に指導されていました。

就職先によっては、データ入力や表の作成が必要になることもあるようです。

生徒の皆さんの主体性を引き出す良い授業でした。